【芥川龍之介の格言&名言集】早逝小説家の心に響く言葉たち

我々の生活に必要な思想は三千年前に尽きたかも知れない。

我々は唯古い薪に新しい炎を加へるだけであらう。

芥川龍之介 「河童

社会の構造が変わろうとも、そこに必要な思想は古来の焼き直しに過ぎない、ということなのでしょうか。

 

我々を恋愛から救ふものは理性よりもむしろ多忙である。

恋愛もまた完全に行なはれるためには何よりも時間を待たねばならぬ。

芥川龍之介「侏儒の言葉

恋愛に支配された意識は正常な行動の妨げになる場合もありますから、そこには多忙に身を置くことで制御する必要性もあるのでしょう。成就させるには、焦らず時間を掛けることが大切なのかも知れません。

 

 

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我々を支配する道徳は資本主義に毒された封建時代の道徳である。

我々はほとんど損害のほかに、何の恩恵にも浴してゐない。

芥川龍之介「侏儒の言葉

道徳という名を傘にした悪があるとすれば、これほどの悪はないように思います。

 

正義は武器に似たものである。

武器は金を出しさへすれば、敵にも味方にも買はれるであらう。

正義も理窟をつけさへすれば、敵にも味方にも買はれるものである。

芥川龍之介「侏儒の言葉

何を正義と考えるのかは、その人の立場や思想によって異なるものですよね。だとすれば、正義は必ずしも善良なものではないのかも知れません。

 

理想的兵卒は苟くも上官の命令に絶対に服従しなければならぬ。

絶対に服従することは絶対に責任を負はぬことである。

芥川龍之介「侏儒の言葉

服従することで責任を回避できるとしても、それだけで物足りる人生は虚しいですね。

 

自然を愛するのは、自然が我々を憎んだり、嫉妬しないためでもないことはない。

芥川龍之介 「河童

 

良心は道徳を創るかも知れぬ。

しかし道徳はいまだかつて良心の「良」の字を創つたことはない。

芥川龍之介「侏儒の言葉

なんと解釈するべきなのか・・・。道徳がもたらす“良い行い”は、必ずしも万人にとって恩恵をもたらすものではないとは思いますが・・・。

 

 

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芸術のための芸術は、一歩を転ずれば芸術遊戯説に墜ちる。

人生のための芸術は、一歩を転ずれぼ芸術功利説に堕ちる。

芥川龍之介 「芸術その他」

 

衿誇、愛欲、疑惑……あらゆる罪は三千年来、この三者から発してゐる。

同時に又恐らくはあらゆる徳も。

芥川龍之介 「河童

 

軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具に似てゐる。

……なぜ軍人は酒にも酔はずに、勲章を下げて歩かれるのであらう?

芥川龍之介「侏儒の言葉

 

道徳の与へたる恩恵は時間と労力との節約である。

道徳の与へたる損害は完全なる良心の麻痺である。

芥川龍之介「侏儒の言葉

 

阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じてゐる。

芥川龍之介 「河童

 

要するに莫迦(ばか)な女は嫌いです。

ことに利巧だと心得ている莫迦な女は手がつけられません。

頭が良い悪いということと、利口か馬鹿ということは別のことなんですよね。頭が良い馬鹿ほどたちの悪い者はいないと思います。本人は間違いなく気づいていないでしょうけれど・・・。

 

※ 出典元や参考文献等が不明のものは、現在調査中のため表記されておりませんが、詳細がわかり次第追記および分類を施して参ります。

※ なお、名言や格言の中には、当サイト独自の編集(省略、意訳、要約等)を施している場合がありますことをご承知おきくださいませ。

 

 

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